んああ.

ふら_お

本渡楓さん22歳のお誕生日おめでとうございます。


 本渡楓さん、要素要素がことごとく良い。
 顔も身長も好みだし、声もかわいいし、歌もかわいいし、口を開けば面白いこともわけがわからないことも真面目なこともいろいろ喋るし、若いし、アニメにもたくさん出るし、声がかわいいから演じるアニメキャラも必然的にかわいくなるし、アニメにたくさん出るからイベントにもたくさん出るし、イベントに出れば面白いこともわけがわからないことも真面目なことも喋るし、しかも顔がかわいくて、頻繁にいかがわしいコスプレをさせられていてむむむとなってしまうこともある。
 人生が否応なしに加速してしまっていて、声優について考えることのできる時間が減ってしまった今でも、思考停止で顔を見に行くだけで幸せになれる、というのが、ファンをやっていく上でとても大きい加点要素だ。そんな本渡さんとの付き合い方を一言に集約した便利ワードが「かわえーで」である。かわえーでは僕の中では思考停止の象徴である。本人も、「ほんどかえで」であいうえお作文をさせられた際に「ほんとうにどうしようもなくかわえーで」と回答していた。仰る通り、どうしようもなく、かわえーでなのだ。どうしようもない、抗うことはできない。

 一方で、表面的な部分だけ見て思考停止していてもむなしくならないのは、本渡さんが、芯の部分に、キャラクターを演じる、キャラクターに成る、ということに対する並々ならぬ執着心のようなものを持っているからだと思っている。
 わかりやすいところで、本渡さん、作品を背負って客の前に出てくるときは、高確率で、服装や髪型、装飾品に至るまで、異常とも言える拘りを持ってキャラクターに寄せてくる。表面上の話だけではない。昨年末で消えてしまったブログや、インタビューやイベント時のコメントなど、本人の紡ぐ言葉の節々から、演じた作品やキャラクターのひとつひとつに対して抱いている気持ちの重さを感じることができる。こちらがキャラのことを好きになり、その想いを本人に伝えた時に、本渡さん自身にもそれに応える器が備わっている、という信頼を持てているからこそ、普段は気兼ねなくかわえーでしていられるのだ。

 さて、本渡楓さんを好きになるにあたって、煌上花音がきっかけになったというはっきりとした自覚のある自分が、ファンになってから約半年の間(まだ半年。)で最も重要なマイルストーンとしていたのは、当然1月のバトルガールハイスクール大神樹祭だった。僕が憧れていたのは、いつかの本渡上陸作戦に現れた、「大神樹祭の余韻を求めて、何も用事がないのに会場を訪れるようになったオタク」だった。ステージ上に煌上花音を目撃し、その姿に魅了され、心をめちゃくちゃにされる体験を期待してイベントに参加した。
 イベントの終盤、ライブコーナーでf*fの煌上花音として登場し、アニメEDのMelody Ringを歌い始めた本渡さんは、穏やかで楽しげな表情を浮かべていた。MCを挟み、4話EDのGravityを歌唱。ここまでは予想通りの曲目だった。ところが、次に間髪入れず流れてきたのは、なんと、Decisionのイントロだった。アニメイベントという位置づけだと思っていた今回の大神樹祭において、歌われる可能性が最も低いと予想していた曲であった。
 Decisionは、幸いにも9月のシークレットGIGで一度聴くことができていた。詩穂役の下地さんとのそれぞれ片方ずつ客の方を向いてのソロパート、Cメロから大サビにかけての動きをつけての盛り上がり、全編通して悲壮感漂う表情で歌い上げていた。あの日のDecisionは素晴らしいパフォーマンスだった。
 大神樹祭でのDecisionもシークレットGIGと同じく、1番では花音がステージに背を向け、詩穂が歌うという形で始まった。そして、2番が始まって本渡さんが振り向く。しかし、そこで本渡さんが浮かべていた表情は、Melody Ringから続いている穏やかな笑顔で、その表情は、僕のDecisionの解釈としては考えられないものであった。煌上花音で在ることを誰よりも求めているであろう本渡楓が、Decisionでなお浮かべていた謎の穏やかな表情。その胸中はイベント中に計り知ることはできなかったし、ブログの閉鎖により本人による解説が綴られることもなく、その後のラジオでも大神樹祭の話題が出ることは無かった。あの日の本渡楓は、煌上花音にならなかったのか、なれなかったのか、それとも自分のような人間にはわからないあの曲の解釈が本渡楓の中に存在していたのか、その真相が明かされることは、おそらく永遠に無くなってしまった。何より、あの表情が引っ掛かった僕はまたしても煌上花音にめちゃくちゃに魅了されるチャンスを逃してしまっていて、これが一番かなしい。
 加えてコロプラの危機的状況である。僕が死ぬまでに、煌上花音に殴られる体験ができる日はやってくるのだろうか。コロプラがんばえ。


 売れっ子なので、煌上花音に拘らずともどんどん良いコンテンツが転がってくる。例えば、今期放送中の刀使ノ巫女は期待以上だし、来期以降もどんどん良さげな役を貰っている。アニメ以外では、プロジェクト東京ドールズというゲームが今の個人的な最注目コンテンツで、一応はアイドルものでありつつもダークな設定がツボに入っている。サクラちゃんのこともっと知りたいし、サクラちゃんのことを幸せにしてあげたい。
 本渡楓さんのファンとしての人生はまだ始まったばかり、だと思う。かわえーでを軸にして健康的に楽しいコンテンツを摂取して長生きしたい。

 本渡楓さん、22歳のお誕生日おめでとうございます。